2007/11/30

混合診療の保険適用について

 まだ国内承認のない医薬品や高度な技術などを用いて医療を行う場合、自由診療となり、治療に要する費用は全額自己負担となります。
 患者が自由診療を受けるときは、今まで健康保険で支払ってくれていた医療費の一部も自己負担となり、完全に全額を負担すること、つまりすべてが自由診療扱いとなり患者負担は高額のものとなります。

 そこで、健康保険で認められている部分は従来どおり健康保険で支払い、+αで選択した自由診療部分のみを全額自己負担でという世論形成が見られるようになって来ました。

 なんだかとても良い方向のように見えますが、

 混合診療を認めると
  ↓
 患者は「より良い治療方法」として、自由診療部分を主治医の「言い値」で選択(実のところ押し売り!)させられる

ってことになりはしないか?と、心配する人達もいます。(そういう心配をする人は意外と医師の中にも多い。)

 でも本当の問題は別のところ(裏)にあって、

 混合診療を認める代わりに、今まで「健康保険」で見てくれていた医療行為のうち、特殊な部分や高額な部分を「自由診療」に変更し、国や地方自治体の医療費負担を減らしたいってのが見え隠れしているってことです。 (厚生労働省は混合診療自由化反対を唱えていますが。)
 このことは、患者自己負担増ということです。
 風邪くらいなら健康保険で見てくれるけれども、ある種の糖尿病は成人病予防の努力が足らないなどと言われ自由診療ですとか、、、そんなことにならないことを祈ります。

 混合診療推進派の皆さんは、そのことも見据えて医療や福祉の原点に立ち返って欲しい思います。
(特に優れた技術や先進の医療に特別の配慮がなされることには賛成ですが、効きそうもない健康食品や、どう見てもまじないにしか見えないモノを、奥さん名義の売店で売りつける医師もいる(信じた患者は買うしかない。)ので、慎重に進めて欲しいと思います。)

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