2009/06/19

新型インフルエンザ指針見直し

「医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針」が見直され、

・ 患者は入院措置ではなく、外出を自粛し、自宅で療養させる。
・ 基礎疾患を有する者等には、早期から抗インフルエンザウィルス薬を投与し、重症化するおそれがある者については優先的にPCR検査を実施し、入院治療を考慮する。
・ 学校等の集団で複数の患者が確認された場合、必要に応じ積極的疫学調査を行う。
・ 医療従事者・初動対処要員等のうち基礎疾患のある者は ウイルス暴露の場合は予防投与、感染の可能性が高くなければ職務継続可能。
ということになりました。

これは
 「重症化しやすい患者を入院して治療させるためには、一般の軽症患者は自宅療養にする。」
 「変異に備えサーベイランスは着実に実施する。」
ということですね。
 ウイルスが弱毒型ということ、発生地域での混乱、1月以上経過して一般医療機関での受入体制の進展、などの要素が絡み合ってやっと国も方針転換を図ったということでしょう。
 もう少し早く舵を切りたかったのでしょうが、簡単に方針転換したのでは面子に関わるところ、WHOのphase6宣言が、面子を保ちつつ舵をきるのに良い材料だったでしょう。
 全国規模で爆発的に増えなかったのは、検疫やコールセンターが一定の役割をしたと評価できると思います。批判も多いですが、、、。
 季節的にも、ウイルスの活動が落ちる時期に入り、単発的な発生、小規模の集団発生はあると思いますが、 一方、発生地域では感染経路を追うことも出来なくなっているので、そこは切り捨てて患者の治療にエネルギーを注ぐ必要があると思います。
 方針転換は、まあ良いタイミングではないでしょうか。

 

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